いよいよ患者さんを受け持つようになりました。
勤務前の情報収集はどのように取ればよいですか?
結論からお伝えすると、効率よく必要な情報収集を行う方法は以下の通りになります。
- 情報収集する項目を確立させる。
- スケジュール表を活用する。
- 優先順位を決める。
- 業務中にも情報収集を行う。
初めは1時間も早く出勤し、情報収集をしていましたが、上記のポイントを押さえながら行ったことで、現在は30分前に出勤できるようになりました。
今後はもっとゆっくり出勤できるようさらに効率化を目指していきたいです。
一緒に頑張りましょう!
情報収集に必要な項目
- 患者さんの基本情報
- 疾患名(既往も含め)
- 治療内容
- 患者さんの状態
- バイタルサイン
- 治療中の副作用の有無
- ADL
- 食事摂取状況、排泄状態、睡眠状態など
- 本日のスケジュール
- 退院の目途
1.患者さんの基本情報
入院理由と一緒に、入院当初と現在で状態がどのように変化しているか確認します。また、既往歴にも目を通しておくことで、状態変化時や治療の際の注意点をアセスメントするのに役立ちます。
治療内容:現在どんな治療を行っているのかを確認します。
外科的治療の場合
【術前】
手術に向けて何が必要か確認します。(前処置)
また、術前は不安を抱える患者さんが多いため、医師からの説明をどの程度理解しているかを確認し、精神的な介入が必要か考えましょう。
【術後】
術後何日目なのかを確認します。そのうえで、離床は進んでいるのか、術後合併症の有無、疼痛の有無、術創部のトラブルはないかなど、観察するべきことを考えていきましょう。
内科的治療の場合
化学療法中であれば何日目なのか把握することで、経過とともに出現しうる副作用症状の観察を確認できます。
点滴の内容なども確認しましょう。
2.患者さんの状態
直近のバイタルサインを確認すると共に、食事摂取している人は摂取できているか、便秘や下痢になっていないか、睡眠はとれているかなど、カルテ上にある他スタッフの記録をもとに確認していきましょう。
そのうえで、食事摂取できていない患者さんには点滴が必要そうだから主治医に相談してみようかな、排便調整が必要そうだな、と考えていけるとよいですね。
ADLの確認はとても重要です。理学療法士さんの記録を確認したり、情報共有をしたりして歩行状態などを確認します。安定していない中、見守りせず歩いてしまうと転倒の危険もあるためどこまでの介助が必要なのかを確認しましょう。
また、継続的な介助や自宅環境の調整が必要な患者さんが退院する場合は、地域連携課のスタッフを通じて調整を行う必要があります。
はじめのうちは、退院調整まで介入する余裕がないと思うので、先輩看護師に相談しましょう。
スケジュール表を活用する
情報収集を行いながら、受け持ち患者さんそれぞれの本日のスケジュールも確認していきます。
このように時間軸に合わせてスケジュールを書き、必ず確認したい事などは色分けして書くことで一目でわかりやすく確認できるようになります。
夜勤勤務者からの申し送り時に追記で記載したり、医師からの指示が入ったりした時も色分けをし追記することで見逃しにくいですよ。
私の働く病院では、現在は電子カルテから患者さんの情報を用紙に出力できるため、それをもとに時間毎のスケジュールを記載しています。
優先順位を決める
先ほどの記載したスケジュール表の中で、同時刻に多患者の対応が必要になる部分があります。
この場合、どちらを優先するべきか自分の中で考えましょう。例えば、Dさんの中心静脈カテーテル(今回はPICC)挿入をする場合、予定時刻に入室しなければなりません。同時刻に、Cさんの清拭、陰部洗浄介助を看護助手さんと一緒に実施しなければならない場合、入室と保清どちらを優先しますか?
実施の時間が決まっているPICC挿入の入室ですかね。
そうですね。保清については看護助手さんに11時に実施できないことを伝え、時間を調整してもらうか、他の看護師にどちらかの業務を依頼をしましょう。
自分の身体は1つしかありません。多重課題の際はどちらを優先するべきか判断すること、他看護師へ頼ることがとても大切になります。
とはいっても、病棟業務では予期せぬことばかりです。スケジュール通り業務をこなす事はなかなか難しいことなので、多重課題の中でも、焦らず、一つ一つの業務を安全にこなしていきましょう。
業務中にも情報収集を行う
ここまでは、業務開始前に行う情報収集の話でしたが、今度は業務中にも情報収集を行うことの大切さについてお話します。
業務前までに大体の情報収集はできていると思いますが、あくまでもカルテからの情報や、前勤務者からの申し送りでの情報となっています。
それぞれの患者さんへ提供するべき看護を考え、業務を遂行するためには、実際に患者と接することが大切になります。
自分で見た患者さんの状態や、患者さんから言われたことこそが大切な情報になるからです。
その情報をもとに、私たちができる事を考えていきましょう。自分が得た情報は、次勤務者への橋渡しにもなり、より質の良い看護を提供することにつながっていくはずです。
まとめ
今回は、効率よく情報収集を取る方法について紹介しました。
あくまでも私のやり方としてのお話なのでこの記事を参考にしていただきながら、自分の取りやすい方法を見つけてほしいと思います。
以上、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
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